お知らせお知らせ


2024/04/03

理事長就任あいさつ



皆様、令和6年1月から新しい理事長に就任しました菅沼孝紀でございます。4月から新年度が始まり、この場をお借りしてご挨拶させていただきます。医療法人の歴史と理念を受け継ぎ、さらなる発展を目指してまいります。当法人は、50年以上の歴史を持ち、地域包括ケア病床、療養病床、介護医療院をもつケアミックス病院「菅沼病院」を中心に、在宅支援施設「老人保健施設 千年の緑」と密接に連携しながら、地域の慢性期医療を支えてきました。「温もりとやすらぎのある医療を原点に地域の幅広い要望にお応えする。」という創設時からの理念のもと、時代の変化に柔軟に対応しながら、地域包括ケアシステムの中で求められる役割を果たし続けてきたのが当法人の歩みです。この度、私がこの重責を担うことになりました。高齢化が急速に進む我が国において、医療と介護のニーズが一層高まっていくことは明らかです。当法人が長年培ってきた、医療と介護の連携による総合的なケアの提供は、まさに今求められているサービスモデルだと考えています。私の任期中は以下の3つの重点課題に取り組んでまいります。

1. 療養病床の再編と地域ケア病床の整備
2024年3月に介護療養型医療施設の経過措置期間が終了することを受け、当法人が運営する菅沼病院の療養病床については、介護医療院への移行を行いました。 介護医療院は、長期の療養生活を送るのにふさわしい生活施設としての「住まい機能の強化」と「日常的な医学管理」「看取りやターミナルケア」等の機能を兼ね備えた施設です。当法人の療養病床が果たしてきた地域の慢性期医療の役割を、介護医療院としてさらに強化しております。また、地域包括ケアシステムの構築に向けて、急性期病院からの受け皿として、また在宅復帰に向けたリハビリテーションの拠点として、地域ケア病床の整備にも取り組みました。 地域の医療・介護資源と密接に連携しながら、患者さんの状態に応じた適切なケアを提供できる体制を継続して構築してまいります。

2. 老人保健施設の機能強化
次に、当法人が運営する老人保健施設「千年の緑」の機能強化にも注力します。 高齢化の進展に伴い、医療ニーズの高い要介護者の増加が見込まれます。千年の緑では、リハビリテーションの提供や医療処置への対応など、より高度な介護サービスの提供に取り組んでまいります。また、地域包括ケアシステムの中核として、医療・介護サービスの提供拠点としての役割を引き続き果たしてまいります。

3. 病院建て替えによる機能強化
最後に、菅沼病院の建て替えにも取り組みます。現在の施設は築40年以上が経過し、設備の老朽化が進んでいます。利用者の方々により快適な療養環境を提供するため、新しい病院の建設を計画しています。新しい病院では、ユニット型個室と広々とした多床室を中心とした設計とし、利用者の尊厳と自立支援に配慮した空間を実現します。また、リハビリ室の拡充や美容外来、内視鏡室の設置など、介護と医療のニーズに柔軟に対応できる施設とします。さらに、地域包括ケアシステムの中核としての機能を強化するため、外来診療や在宅医療・介護支援の機能も併せ持つ施設とする計画です。地域の医療・介護関係者と密接に連携し、切れ目のないサービスを提供できる体制を整備してまいります。

以上の3つの取り組みを通じて、当法人が地域の医療・介護ニーズに的確に応えられる体制を構築してまいります。これからも、「温もりとやすらぎのある医療を原点に地域の幅広い要望にお応えする。」という理念のもと、利用者の方々の生活の質の向上と地域貢献に全力で取り組んでまいります。皆様のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


新病院 外観予定図